クリトリスは露出すべきか否か? -女性泌尿器科-

 泌尿器科が扱う疾患に陰唇癒着症というのがある。陰唇癒着症とは、尿道や膣の出口を左右から2枚の唇のように覆っている陰唇が互いに癒着する外陰部疾患である。  まずは、クリトリスの部分が癒着し、さらに進行すると尿道口の部分も癒着して、尿がでにくくなり、排尿時に尿勢が散ったり、排尿後に尿が滴下するようになったりもする。低エストロゲン状態が誘因となり、炎症や感染、外傷など...

女性泌尿器科とリハビリテーション、そしてエビデンス -女性泌尿器科-

「リハビリテーション」  どんなイメージがありますか? 脳卒中による手足の麻痺、骨折等での歩行困難,五十肩や膝関節の痛み、パーキンソン病など進行する病気・・・これらに対するリハビリテーションを思い浮かべるのが一般的だと思います。泌尿器科とリハビリテーションは結びつかないかもしれませんね。  そもそもリハビリテーションは、re(再び)+ habilis(適した)、すなわち「再び適した...

ホクロ除去 -皮膚科-

 ほくろは医学的には色素性母斑というもので色素をもつ母斑細胞が皮膚の深部に存在するものです。 治療には皮膚を蒸散させるタイプの炭酸ガスレーザーというものを使います。治療は10~20分と短時間で、治療後から、洗顔、入浴、化粧などは日常どおり行うことができます。レーザー照射には痛みを伴いますが、冷却や局所麻酔の注射を行い、疼痛を最小限に抑えることができます。局所麻酔の注射自体にも痛みは伴いますが、注射...

骨盤底の分野について -女性泌尿器科-

スタッフも日々勉強 骨盤底の分野は、本当に日本ではまだまだ専門の医療スタッフが足りていません。そのため、医師を含めスタッフはひとりひとりの患者さんと向き合うことで、症状や治療の効果がどのように変化しているか、日々勉強しています。スタッフからは、よく「こういう本があったら勉強したい!」と言われるけど、骨盤底の分野において絶対正解という本はまずない。なので、スタッフにはいつもこう言います。「...

冷凍凝固療法とは -皮膚科-

主にイボの治療として行います。 液体窒素(-196℃)を用いて病変部の細胞を凍結させ病変組織を壊死させる方法です。 冷凍凝固療法は尋常性疣贅などのいわゆるイボの治療として頻繁に適応されていますが、そのほか脂漏性角化症(老人性疣贅)や老人性血管腫など、良性の皮膚腫瘍の治療としても効果があります。首にできる多数の小さなイボ(アクロコルドン)なども良い適応となります。いずれも基本的に保険適応の治療とな...