頻尿・尿漏れがある人は注意!その症状「骨盤底障害・GSM」かもしれません
骨盤底とは?
女性が立位になると内臓の底には、腹側から膀胱・子宮&卵巣・直腸が並んでいます。これらは小骨盤内に収まっており、さらに一番底でそれらの内臓を支えているのが骨盤底です。
骨盤底は、筋肉・筋膜・じん帯・皮下組織・皮膚&粘膜などで構成されており、小骨盤内の内臓の支持と排泄機能をつかさどっています。そして骨盤底を構成する筋肉群が、有名な骨盤底筋群です。

骨盤底の筋肉・筋膜・じん帯の損傷で起こる病気の総称が、骨盤底障害です。骨盤底障害には、腹圧性尿失禁・過活動膀胱・骨盤臓器脱などの病気が含まれます。
GSMとは?
さて、骨盤底の構成成分としては他に皮下組織や皮膚&粘膜がありますが、この部分は性ホルモンによって大きく影響を受けます。

51歳±5歳で95%の女性が閉経(生理がなくなること)を迎えます。卵巣機能が低下して、性ホルモンの分泌が低下して、排卵しなくなるためです。
主に女性ホルモン低下によって閉経後3年程度からはじまる、皮下組織や皮膚&粘膜のぜい弱化によっておこるフェムゾーン(腟と外陰)の変化と症状を、GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)と呼びます。
GSMによる症状は、
①頻尿・尿漏れ・再発性膀胱炎
②陰部の乾燥・かゆみ・痛み
③性交痛・性交後出血等
です。次回からこの骨盤底障害とGSMに関わる疾患に関して、順々に説明して行きます。

補足:各年齢ステージにおける気を付けるべき症状
