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第58回 日本形成外科学会学術総会 旅行記 in 京都

-形成外科・乳腺外科-

発表に至った経緯

昨年10月に行われた第2回 日本乳房オンコプラスティックサージャリ-学会で、当院のパラメディカルタトゥについて発表する機会があった。その学会には、多くの乳腺外科・形成外科の医師が参加していたのだが、興味を持って質問をして下さったのは、形成外科の医師ばかり。「この分野は、形成外科の範囲なのか」「だったら形成外科の学会で自分が発表すれば、パラメディカルタトゥを多くの人に知ってもらえるチャンスかもしれない」思い立ったが吉日、すぐに行動に移した。まず自分が発表するには、日本形成外科学会へ入会することが必要だ。大学教授の協力を得て、なんとか日本形成外科学会に入会することができた。それからすぐに一般口演の抄録を作成し投稿、見事採用され、今回の発表までこぎつけた。「他にどんな病院が、パラメディカルタトゥ関連の発表をするのだろう」そう思いながら届いた学会のプログラムを見ると、パラメディカルタトゥの発表は自分だけだった…。

京都へ、いざ出陣

発表を口実に、泊まりがけで行って京都観光をしよう。清水寺・金閣寺・嵐山、美味しい懐石料理を頂いて、のんびりしたい。LUNAと大学病院の乳腺外来の勤務の関係で、ただの日帰りとなってしまった。   これまでに学会発表の経験は何度もあり、緊張した覚えなんてほとんどない。プレゼンテーションには自信がある。しかし、今回は違った。初めて参加する自分の専門外の学会、雰囲気もわからないし、どんな質問がくるのか見当もつかない。平成27年4月9日、京都までの新幹線の中、何度も練習を繰り返し、どんな質問がきてもいいように、資料を何度も見直した。そう、心の中はかなりドキドキ。緊張しすぎて、大好きなLINEゲーム「ツムツム」をする余裕すらなかった。

発表本番

ウエスティン都ホテル京都の第6会場(東館4F稔りの間)。自分が発表する一般口演の会場は思ったより小さく、収容人数100人ほど。「このくらいなら大丈夫だな」少しほっとしたのも束の間、いざ本番になると、満員御礼、立ち見が出るほど。最近、形成外科分野では、乳房再建が一番のトピックス、多くの医師が興味を持っているだけあって、このセッションには参加者が多い。ましてや、パラメディカルタトゥについての発表は、自分1人、注目度もかなり高い。 緊張しながらも、当院の『乳輪乳頭再建におけるパラメディカルタトゥ』の発表をした。5分間の発表はあっという間で、質疑応答へ。既に大学病院でパラメディカルタトゥを導入している医師や、これから導入を考えている医師まで、沢山の質問やご指摘を頂いた。とても充実した時間となり、パラメディカルタトゥの未来への道を、肌で感じることができた。  質疑応答の時間も終わりに近づき、緊張もほぐれ出したころ、司会の先生から意外な一言があった。「このセッションも最後だし、時間もまだ余ってるし…せっかくだから、どんどん質問して下さい!」「…え?!」

Bio Touch Japanのブース

ブースには、実際に使用するパラメディカルタトゥの電動マシンや、多くの症例、講習会の案内書などをセッティング。
Bio Touch Japanの土屋さん、MBCの長瀬さんが対応してくれた。
口演発表のあとには、パラメディカルタトゥに興味を持った多くの先生方がブースに集まって下さり、大盛況だった。

作戦会議

学会終了後、土屋さんと長瀬さんの2人と合流、京都駅の地下にあるお好み焼屋さんで、お疲れ様会兼作戦会議を開催。正直、ここまでパラメディカルタトゥの反響があるとは思っていなかった。学会発表は、とても重要だということを改めて感じた。まだまだ認知度の低いパラメディカルタトゥだが、発表することで興味を持ってきてくれる人がいる。それだけ、社会からのニーズも高まっているということだ。3人で、美味しいお好み焼きを食べながら、今後どのようにパラメディカルタトゥを広めていくか。次の学会は、札幌で行われる第3回 オンコプラスティックサージャリ-学会。今度はどんな内容で発表していくか、熱く議論し合った。京都の夜は長い。明日、埼玉県で仕事があることは、ひとまず忘れておこう…。

女性医療クリニックLUNA横浜元町
乳腺外科医 小関 淳
2015.4